【ズボラ音楽理論】2.10_曲の続きを作ってみる〜イントロ、間奏、アウトロ編〜【作曲基礎】

このページの内容
・イントロ、間奏、アウトロの作り方を考える
・プチテクニック「導音」「音色を重ねる」を把握する
・イントロ、間奏、アウトロを作る
・全部つなげて作曲を完了させる

前回で、Aメロ~Bメロ~サビの、いわゆる歌部分は一応出来ました。

前回はコチラ

このページの内容・曲の場面転換を表現する・Bメロを作る・サビを作る・全部つなげて聴いてみる 前回、Aメロが完成しました。 [sitecard subtitle=前回はコチラ url=https://rikiya-ies[…]

今回はイントロと間奏、そしてアウトロを作ります。
つまり今回で一旦曲が完成するという事ですね。うれしい。

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イントロ、間奏、アウトロの作り方は?

イントロ、間奏、アウトロも作る手順は今までと同じです。
コード進行を作り、ベースとドラムを足して、メロディを乗せます。

その上で、イントロや間奏、アウトロの簡単な作り方はいくつかあります。

 ①Aメロのコード進行をそのまま使う、またはアレンジする
 ②サビのコード進行をそのまま使う、またはアレンジする
 ③別の新しいコード進行を作る
 ④そもそも前奏を作らない

今回は①と②を採用します。

喫茶店のマッチョ(マッスルプラスより)
https://freephotomuscle.com/archives/photo/5677

イントロ・アウトロ編

今回の曲は、イントロとアウトロをほぼ同じにします。
イントロを作って、それをアレンジしたものをアウトロにします。

ということで、まずはイントロを作ります。

イントロのコード進行はどうする?

今回のイントロは、Aメロのコード進行をそのまま使います。

  C→F→G→Em→Am→Dm→G→C

ひとまずベースもドラムも、Aメロと全く同じにします。
つまりメロディ以外はAメロと全く同じですね。

これです↓

イントロのメロディはどうする?

伴奏だけのイントロでも良いですが、今回はギターソロ的なメロディを乗せます。
乗せるメロディは、Aメロとは違うメロディにします。

作り方に関しては今までと同じで、コード進行の構成音を使ったメロディをまずは作ります。
しかし、今回はあえてコードの構成音のみで作ってみたいと思います。

つまり、一つのコードに対して乗せられるメロディの音は3種類だけですね。
例えば、Cコードが鳴っているときはドかミかソしか使いません。

しかも、構成音3種類は全て使います。
なおかつ、1つのコード内では同じ音を1回ずつしか使いません。

つまり、Cコードに乗せるメロディは「ド」「ミ」「ソ」を1回ずつ。
Dmコードに乗せるメロディは「レ」「ファ」「ラ」を1回ずつ・・・
の様な感じです。

Aメロのメロディと比較してどれくらいシンプルになるか、お聴きください。

メロディを鳴らすリズム(モチーフ)は、付点4分音符→付点4分音符→4分音符とします。
これでちょうど1小節分(4拍)となりますね。(1.5拍+1.5拍+1拍=4拍)
このリズムでコード進行に合ったメロディを作っていきます。

そんな感じで、コード進行中の各コードの構成音をいろいろな高さで鳴らしてみました。

コードの構成音以外使用していない、しかもリズムも変わらない非常にシンプルなイントロになりました。

(余談)どうやってイントロのメロディを考えたの?

余談なので折りたたんでます。
表示するにはここをクリックして下さい

まず、最初のCコードの構成音はドミソなので、ド→ミ→ソと鳴らします。
しかし、そのままド→ミ→ソと音が高くなるだけでは面白くないので、ソを1オクターブ低いソに変えてみます。


続いてFコードの構成音はファラドです。
ここで、さっきのCコードの構成音と同じドがあるので、ドを先に持ってきます。
この時のドの高さは、Cコードの時のメロディのドと同じ高さにします。


残りのファとラは、Cコードの時のミとソに近い音なので、Cコードの時の音の流れ(ミ→ソ)を踏襲して、ファ→ラとします。
これで音の高さはド→ファ→ラとなりました。


続いてGコードの構成音はソシレです。
ソシレはFコードのファラドと同じ構成音がありません。
そこで、Cコードはド→ミ→ソ、Fコードはド→ファ→ラと、ドから鳴らしました。
なので、ドに近い音のシから鳴らすことにします。
2番目の音は、Cコードはミ、Fコードはファと鳴らしたので、その次のソを鳴らして階段のようにしてみます。
そして残りのレを鳴らします。
まとめると、Gコードのときにはシ→ソ→レになりました。


続いてEmの構成音はミソシです。
さっきのGコードと同じシがあるので、シから始めてみましょう。

・・・

以下、同じ様な感じなので省略します。こんな感じで他のコードの部分も作りました。

その結果が下の表です。

クリックすると拡大します

キメ技をつくる「導音」

また、コード進行の最後から2番目であるGコード(ソシレ)のとき、メロディはシで終わる様にしました。
そして、最後のCコードの時のメロディはドしか使っていません。

コード進行におけるG→Cは、ドミナント終始といって「終わった感」を演出します。
メロディに関してもシ→ドへ半音高くなることによって「終わった感」が演出できます。

Cメジャーキー(ドレミファソラシド)における7番目の音であるシは、次にシより半音高いドを鳴らしたくなる性質を持っている音です。
この様な性質を持つ、そのキーにおける7番目の音(Ⅶ)を導音といいます。

試しに、ドレミファソラシと鳴っているのを聴いてみてください。

次にドを鳴らさないと、なんかスッキリしないと思います。
ドを鳴らしてみます↓

スッキリしますね。

「Cメジャーキーあるある、シの次はドを鳴らしたくなりがち」・・・とだけ覚えていれば大丈夫です。

砂糖の代わりにプロテインを入れるマッチョ(マッスルプラスより)
https://freephotomuscle.com/archives/photo/5683

音色のプチテクニック

イントロのメロディはエレキギターを使っています。
このメロディ、実は2種類のエレキギターの音を重ねています。

GarageBandのギター音源「Retro Wah」と「Hard Rock」の2種類です。
イヤホンなどで聴いた時、左に「Retro Wah」、右に「Hard Rock」が強く鳴る様に、少しだけトラックパンを操作しています。

トラックパンを操作して、左右で音の出方を変えることを「パンを(左にor右に)振る」といいます。
少しだけパンを振るだけでも、印象が結構変わって面白いですよ。

試しに左右で別々に聴き比べてみてください。
微妙に音色が違います。


左側(Retro Wah)↓


右側(Hard Rock)↓


両方↓


改めて、イントロ↓


この様に、複数の種類の楽器を組み合わせる事で、音の厚みを作ることが出来ます。
そしてこれはギター同士だけでなくても、全く別々の音色同士でも可能です。

しかも音は既に入力してあるものをコピーすればいいので、手間もほとんどありません。
手抜き出来てうれしい気楽に試せますね。
今回のやつは微妙に変えてますけどね・・・

もし作曲していて「なんか音がショボい・・・」と感じたときは、色々重ねて試してみるのも面白いと思いますよ。

ただ、ベースドラムはパンを振りすぎると全体的に音が偏ってしまい「うわ、イヤホン壊れたんか?」となるので、この2つはど真ん中で良いと思います。
僕はとりあえず一旦ど真ん中にして、後で考えています。

もちろん、パンを振るのは個人の自由です。

小倉トーストに目がないマッチョ(マッスルプラスより)
https://freephotomuscle.com/archives/photo/5684

アウトロはどうする?

アウトロはとりあえずイントロと同じにします。
しかし、全く同じだと面白くないので、もう1度繰り返します。

そして、少しだけアレンジしてみました。

まず、繰り返しに入る時にメロディを追加しました。

それと、最後の1小節の「コード進行のギター」と「ベース」を全音符にしました。

イントロとほぼ同じですが、ちょっとした工夫でアウトロ感が出ます。

小倉トーストにプロテインをまぶすマッチョ
(マッスルプラスより)
https://freephotomuscle.com/archives/photo/5688

間奏編

今回の間奏は、サビの後に持ってきます。
そして、間奏の後にもう一度サビが来て、その後にアウトロにしましょう。

間奏のコード進行を作る

間奏はサビのコード進行をそのまま使います。
つまりC→G→Am→Em→F→C→F→Gのカノン進行ですね。
そのカノン進行を2回繰り返したものを間奏のコード進行にします。

ただ、サビとは少し変えてみます。

繰り返したとき、サビは「終わった感」を演出するためにコード進行を変化させました。
間奏では、繰り返した時でもコード進行に変化をつけない様にします。
それによって、まだ終わらない感を演出して、間奏の後にもう一度サビへと繋げます。

クリックすると拡大します

間奏のメロディを作る

間奏のメロディはサビのアレンジにしました。
前奏はイチから作りましたが、間奏はあえてアレンジにします。

最初の2小節はサビのメロディを同じにしましたが、それ以降を違うメロディにしました。
そうする事で、サビの印象を残しつつも、飽きを防ぐ事を狙います。

間奏はボーカルの音域を考慮しなくてもいいので、少し自由度が増します。
ただ、メロディを担当する楽器の音域は考慮すべきです。

今回の間奏は、イントロ等と同じくエレキギターにしました。
エレキギターの音域はE2~D6くらいです。結構広いですね。
フレットや弦の数、チューニング次第ではもう少し広くなります。

そして、間奏の後はもう一度サビがあります。
なので、サビに繋がる流れを作るためにメロディをド(C)で終えない様にしてみました。

で、まとめるとこうなりました。

全部つなげてみる

前奏〜Aメロ〜Bメロ〜サビ〜間奏〜サビ〜アウトロという構成全てが出来ました。
全部つなげると1曲になります。

繋げた時に気になる部分は修正しましょう。

ついでに、間奏の終わりにサビのメロディを食い込ませます。
いわゆる弱起ですね。

完成したものがコチラです↓

これで作曲が完了しました。

まとめ

イントロや間奏、アウトロを楽に作るには、Aメロやサビのコード進行を流用すればいい

「Ⅶ」の音は、次に半音高い「Ⅰ」を鳴らしたくなる性質を持っている音であり、導音という

同じメロディを複数の楽器で同時に演奏すると、音色に厚みを出せる
ついでにパンを振っても良い

今回で作曲基礎(実践編)は終了です。

次からは、手抜き部分シンプルな部分をアレンジしていきます。
ということで、編曲基礎がはじまります。

次回はコチラ

ここからどうぞ

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画像引用元

マッスルプラス

https://freephotomuscle.com

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