【ズボラ音楽理論】3.1_ドラムに変化をつけてみる〜リズムの変化とフィルイン〜【編曲基礎】

このページの内容
・ドラムの簡単なアレンジ方法は「叩くパターンの変更」と「フィルイン」
・ドラムのアレンジによる雰囲気の違いを確かめる

前回の作曲基礎(実践編)にて、曲が完成しました↓

前回はコチラ

このページの内容・イントロ、間奏、アウトロの作り方を考える・プチテクニック「導音」「音色を重ねる」を把握する・イントロ、間奏、アウトロを作る・全部つなげて作曲を完了させる 前回で、Aメロ~Bメロ~サビの、いわゆる歌部分は一応出来まし[…]

ここからは編曲基礎ということで、作った曲をアレンジしていきます。

まずはドラムからアレンジします。
今回のドラムは8ビートしか使っていないので、色々手を加えていきます。

ドラムの簡単なアレンジは、叩くパターンを変える以外に「フィル」というアクセントを付ける方法があります。

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フィルって何?

ドラムがハイハット、スネア、バスドラムばかりを同じ様に叩いてばかりでは単調でつまらないことがあります。
そんな時にアクセントとして、タムタムやフロアドラムなど他のドラムやシンバルも使って盛り上げることをフィルインといいます。

俗に言う”オカズ”です。フィルインすることを「オカズを入れる」とかともいいます。

(でもバスドラムとスネアドラムとハイハットは白米とは言わない不思議。パン派かな?)

どこにどれくらいのフィルをインするかは特に決まりはありません。
多いのは4小節目8小節目ですね。

筋肉について議論するマッチョ(マッスルプラスより)
https://freephotomuscle.com/archives/photo/478

イントロをアレンジする

ひとまず、いきなり前奏に入るのではなく、前奏の前にドラムを入れます。
前奏の前に1小節作ってドラムだけ演奏してみます。

iOSのGarageBand内のビートシーケンサーで作成しました。

ビートシーケンサーのステップの長さは「1/16-音符」で入力しています。

クリックすると拡大します

そこから続く、前奏の1小節目の1拍目にクラッシュシンバルを叩きました。

クラッシュシンバルは、クラッシュシンバル専用のトラックを作り、音量操作やパン振りをクラッシュシンバルだけに適応できるようにすれば作業しやすいです。
手間でないのであれば、他のドラムやシンバルも同様にした方が操作性は上がります。

なおこの時、DTMでは好きなだけ音を重ねて出せますが、ドラムを叩く人がいる想定で曲を作るのであれば、ドラムが一度に出せる主な音の数は2つ(バスドラム、ハイハットの開閉音などの足で操作する音を除く)であることを心に留めておいたほうが良いです。

ドラマーの人は、腕が3本以上ある可能性はあまり無いので、3つ以上の打楽器を同時に手で鳴らすことは難しいです。

物理的に鳴らす事が不可能な事であっても、出来てしまうのがDTMの強みであり、弱みでもあります。
(打楽器担当を2人にすれば3つ以上の音も同時に演奏できます。現実的じゃないかもですが・・・)

(しかも、ぶっちゃけ僕は違和感を感じない限り気にしてません。
現実では再現不可能なことが出来るのがDTMの魅力っす・・・)

そして前奏の最後の1小節(4拍)にフィルを入れてみました。
これは特に決まりはないので、各々の感じるままに叩いてみると良いです。

今回は8分音符でスネア→ハイタム→ロータム→スネア→ハイタム→ロータム→スネア(16分音符×4)で1小節使ってみました。
その間にバスドラムは4分音符で4回鳴っています。

ビートシーケンサーだとこうなります↓

クリックすると拡大します

フィルが思いつかなければ、色々な曲を聴いてドラムのリズムがどの様に変わったかを参考にして取り入れてみると良いと思います。

もし気に入って頂けたなら、今回の僕のやつ流用してやって下さい。
僕のフィルも喜ぶと思います。

イントロのドラムをまとめるとこうなります↓

ちょっとかっこよくなりましたね。

Aメロをアレンジする

Aメロの主なパターンは8ビートのまま変えません。
8ビートを基本にして色々足していきます。

前奏の1拍目にクラッシュシンバルを入れたのと同様に、Aメロの1拍目にもクラッシュシンバルを入れてみます。
この様なクラッシュシンバルは、Bメロやサビなど、場面の転換の際にはとりあえず入れてみます。

Aメロの繰り返しの際もクラッシュシンバルを入れてみます。
Aメロの繰り返した後、5小節目の1拍目にも入れてみます。
これは、ただの同じことの繰り返しだと飽きやすいので変化をつける試みです。

Aメロの最後の1小節も変化させてみます。
最後の1拍を、スネアドラムで16分音符の4連打にしました。

まとめると、こうなりました↓

Bメロをアレンジする

Bメロはドラムのパターンをまるごと変えてみました。最初からそうしろ
これによって場面の転換がよりはっきりと伝わりますね。

ビートシーケンサーだとこうなります↓

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Bメロの最後の1小節は、イントロの終わりと同じ様にフィルインしました。
このフィルは気に入ったので後にも多用します。

まとめると、こうなりました↓

ドラムのパターンを変えただけで雰囲気がガラッと変わる事がわかると思います。

サビをアレンジする

サビはAメロと同じ8ビートにしますが、各小節の2拍目と4拍目のハイハットをオープンにしてみました。

また、2小節目、4小節目・・・の偶数の小節は、バスドラムのタイミングを変えてみました。

ビートシーケンサーだとこうなります。
※2小節分を1画面で表すために、これだけステップの長さを「1/8-音符」にしました。
 他のビートシーケンサーは「1/16-音符」で入力しています。

クリックすると拡大します

あとはAメロと同様に、繰り返しの際に、クラッシュシンバルを入れてみます。

そして、サビの最後の1小節は、イントロやBメロの終わりと同じフィルを追加しました。

まとめると、こうなります↓

間奏をアレンジする

間奏はあえて変えない様にします(Aメロと同じリズム)。
サビを目立たせるために、あえて少し盛り下げる狙いです。

最後の1小節だけフィルをインしてみましょう。
イントロ、Bメロ、サビの終わりと同じヤツにしました。

まとめると、こうなります↓

最後のサビをアレンジする

最後のサビは、さっきのサビと同じにしました。

ただ、曲が終わりに近づいている感を出すために、9小節目(コード進行の繰り返し始め)からドラムのパターンを、これまで使っていないものに変えました。

ビートシーケンサーだとこうなります↓

クリックすると拡大します

最後のサビの、最後の1小節は、またイントロやサビの最後の1小節でも使ってきたフィルを使います。

まとめると、こうなります↓

アウトロをアレンジする

最後のアウトロは、イントロを2回繰り返しますが、2回目のドラムパターンはサビのものを使います。
これも飽きを防ぐためと、曲の終わり感を出す狙いもあります。

アウトロの最後の1小節は、やっぱりイントロやサビの最後の1小節で使ったフィルのパターンを使います。

まとめると、こうなります↓

改めて聴いてみる

これでドラムは完成とします。

改めて、アレンジ前後を聴き比べてみましょう。


ドラムアレンジ前

ドラムアレンジ後

ドラムアレンジ後(ドラム強調バージョン)


ちょっと雰囲気が変わりました。

もし他の楽器をアレンジしている時に違和感があったり、新しいアイデアが生まれたらいつでも修正して良いです。

まとめ

ドラムのパターンに変化をつけてアクセントにしたものを「フィル」
フィルを入れることを「フィルイン」という
または「フィルインする」「フィルを入れる」「オカズを入れる」などという

ドラムのパターンを変える事によって、場面転換を表現しやすい

ドラムは各楽器単体でトラックを作り、音量操作やパン振りを単体だけに適応できるようにすれば作業しやすい
(特にクラッシュシンバル)

ドラムが一度に出せる主な音の数は2つ(バスドラム、ハイハットの開閉音などの足で操作する音を除く)である

次回は、ベースをアレンジします。

次回はコチラ

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画像引用元

マッスルプラス

https://freephotomuscle.com

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