楽器全般にわたる話ですが、「1曲通して弾けるようになりたい」と思って練習しているのに、なかなか形にならずにモヤモヤした経験はありませんか?
僕自身もギター初心者の頃、気に入ったフレーズだけ練習してました。
気づけば1曲も完成しないまま次の曲を練習する事もよくあります・・・。
でも、ある程度「自分なりの練習手順」が出来てからは、少しずつですが1曲を形にできるようになってきたんですよね。
毎回完璧に弾けなくてもいいので、たまに最後までノーミスで弾けることが出来れば万々歳。
これを意識するだけで、ギターとの向き合い方がかなり変わりました。
この記事では、僕が実際にやっている「1曲弾けるようになるまでの練習の流れ」と、初心者の方がつまずきやすい原因を整理してお話しします。
今つまずいている理由がわかれば、きっと気持ちも少し楽になるはずです。
楽器を楽しみながら「出来るようになった自分」を増やしていきましょう。
現在の実力と使用ギター「SELDER ST-16改」

まずは、僕自身の立ち位置からお話ししますね。
メインとして使用しているギターは「SELDER ST-16」という、いわゆる初心者向けのエレキギターです。
価格も手頃で、これからギターを始める方によく選ばれているモデルですね。
とはいえ、買ったままの状態ではなく、元のパーツがほぼ存在しないくらい改造して愛用しています。

安いギターを改造してやんよ! 先日、SELDER ST-16というギターの初心者セットを買いました。 [sitecard subtitle=ここからどうぞ url=https://rikiya-ieshima.com/2308[…]
安ギターですが、「共に支え合う相棒」みたいな感覚があって、なんだかとっても、愛しています(激重愛情)
このギターについては、別で詳しく紹介している記事も書いています。
もし「初心者ギターって実際どうなの?」と気になる方は、そちらも参考になるかもしれません。
エレキギターを買いました。 ついに(?)SELDERのエレキギターを買っちゃいました! (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||fun[…]
そして肝心の僕の実力ですが、正直に言うと「初心者に毛が生えた程度」です。
超絶テクニックがあるわけでもないですし、ミスも普通にします。てへ。
それでも、1曲を最後まで弾いて形にする、ということは少しずつできるようになってきました。
だからこそ、「自分は才能がないのかも…」と悩んでいる方の気持ちもよくわかります。
僕も才能ありませんから。
この先に書く内容は、そんな僕が実際にギターにつまずきながら見つけてきた方法なので、きっと近い目線で読んでもらえると思います。
僕が1曲弾けるようになるまでの練習手順
「とりあえず好きなフレーズを弾いてみる」を繰り返しているだけだと、なかなか1曲は完成しないんですよね。
好きなフレーズばかり弾くのは本当に楽しい・・・。
でも、ある程度“型”を決めてからは、1曲を形にできる確率がかなり上がりました。
ここでは、僕が実際にやっている練習の流れを4ステップで紹介します。
特別なことはしていませんが、「今どの段階なのか」を意識するだけでも、練習の迷子になりにくくなりますよ。
STEP1 :覚える
まずは、とにかく覚えます。
覚えるのは、イントロやAメロなどで一区切りとします。
8小節区切りなどでも良いですね。
可能な限りTAB譜やコード進行などを頭に入れて、「次どこ弾くんだっけ?」という思考に脳のリソースを必要としない状態を目指します。
この段階では、完璧に上手く弾けなくてOKです。
テンポが遅くても良いでしょう。
この段階で大事なのは、覚えること。
ミスしても気にせず、曲の流れを体で覚えるイメージですね。
完璧にしようとすると、いつまでも先に進めなくなります。
STEP2:弾けない理由を考えながら練習する
覚えたら、「何でここ弾けないんだろう?」を考えながら練習します。
速いから? 指が届かない? リズムがわからない?体が覚えてない?
など、理由を言語化できると、対策も自然と見えてきます。(後述)
この段階では、落ち着いて部分練習もします。
通して弾く→引っかかる→そこだけ切り出す、の繰り返しです。
STEP3:区切りで弾けるようになったら次の区切りへ
STEP1で区切ったフレーズを弾けるようになったら、次のフレーズを覚えるまで練習します。
あとは、それを繰り返すだけですね。非常にシンプル。
それを繰り返して1曲覚えたら、原曲のテンポで弾けるようになるまで反復練習です。
STEP4: 弾けるようになったら録音・動画撮影・投稿
ある程度ノーミスで弾けるようになったら、録音や動画撮影をします。
これ、めちゃくちゃオススメです。
自分では弾けているつもりでも、録音して聴くと「めちゃ下手やん・・・」となって笑えますよ。
SNSやYouTubeに投稿するのもアリです。
演奏の上手さを披露する目的ではなく、「成長過程の記録」と考えると良いです。
目的は「自己満足」で良いんです。
何なら、非公開で投稿すれば良いんですから。
楽器が弾けない理由は?初心者がつまずく7つの原因

VOX MINI GO 10を買いました! 開封した姿 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){argument[…]
練習しているのに、なんか弾けない・・・。
Me too.
ここでは、僕自身がよく引っかかっているポイントを7つに分けて紹介します。
原因が分かれば改善ができる、それを伸び代といいます。多分。
① 覚えきれていない(記憶の問題)
まず多いのがこれです。
弾いている最中に「次なんだっけ?」と頭で考えてしまう状態ですね。
この状態だと、次に弾くところを思い出すことに脳のリソースを使うので、指もリズムも全部が不安定になります。
対策としては、とにかく考えなくても弾けるレベルまで繰り返すこと。
上手く弾こうと思わず、「何も考えなくても指が動く」状態を目指してみましょう。
② 速さ・筋力が足りない(運動能力の問題)
速いフレーズが追いつかない、指がすぐ疲れる・・・。
これもあるあるです。
これはもう、シンプルに慣れと筋力の問題だったりします。
楽器は筋肉!
追いつかないなら、いきなり原曲スピードで弾かなくても良いでしょう。
最初はゆっくりで、少しずつテンポを上げていくのがオススメです。
「昨日よりBPMが1早い」を積み重ねれば、いつか原曲スピードにたどり着きますから。
③ 指の形・フォームが悪い(姿勢・ポジションの問題)
音は出ているけど、やたら弾きにくいと感じるときは、指の形やフォームが原因かもしれません。
これも、シンプルに慣れと筋力の問題だったりします。
楽器は筋肉!(2回目)
まずはゆっくり、丁寧で良いです。
指の形や動き、神経の伝達を意識しながら、体が覚えるまで繰り返してみましょう。
④ リズムが取れていない(認知・タイミングの問題)
音は合っているのに、なんか違和感がある・・・。
そんなときは、リズムが原因のことが多いです。
これも、体がまだその曲を覚えていないので、脳が「次はどこを弾くんだっけ・・・?」にリソースを割いてしまい、リズムを取る余裕がない事が主な原因でしょう。
解決方法は、リラックスして弾けるまで練習することです。
他のことを考えながらでも弾けるくらいまで練習すると、リズムを感じる余裕が生まれます。
⑤ 左右の手がバラバラ(協調動作の問題)
左手と右手がうまく噛み合わない。
これはもう、僕もまだまだです。
一朝一夕で解決するものではないので、完璧を求めすぎなくてOKです。
正直、速い曲なら多少ごまかせますし・・・。
指がバタつくのも気にしなくて大丈夫です。
音が出ていればそれで良いんです。
動画で見ると、ちょっとバタついてる方が「弾いてる感」があってむしろ良いこともありますよ。多分。
”綺麗なフォームだけど弾けてない”より、”綺麗じゃないフォームでも弾けてる”方がかっこいいんです。
⑥ 練習の順番が悪い(学習プロセスの問題)
好きなフレーズだけ弾いてしまう気持ちは本当に分かります。
でも、練習とは「出来ないことを出来る様にする時間」です。
出来ない自分と向き合い続けるのは、自分の実力の低さを思い知り続けることなので、本当にしんどい・・・。
しかし、しんどくなければ練習じゃない。
苦手な部分から逃げずに、少しずつ向き合います(自戒)。
⑦ メンタル的に力んでいる(心理・集中の問題)
「失敗したらどうしよう」「上手く弾かなきゃ」「何で同じ失敗ばかりするんだ」「くそーイライラする・・・!」そんなときは、一旦楽器を置くのもアリです。
ご飯を食べて、グッスリ寝て、気が向いたらまた弾く。それで良いんです。
プロじゃないなら、楽しむのが一番です。
出来る様になった自分を妄想して、ニヤニヤしながら練習しましょう。
ちなみにですが、楽器に限らず「スキルの上達は休憩中に促進される」という研究結果もあります。
上達したいなら頻繁に休んだほうがいいかもしれません。 アメリカの国立衛生研究所(NINDS)の研究によると、ピアノのよう…
行き詰まったら、思いっきり脳と体を休めてみるのも練習のうちですね。
まとめ:完璧じゃなくてもOK。楽器は楽しければ良い!

ギターに限らず、楽器で1曲弾けるようになるまでの道のりは、正直めっちゃ地味です。
楽しそうに演奏している人たちも、死に物狂いで膨大な時間を練習に捧げた先の境地です。
楽器は思ったより弾けないし、成長もゆっくりに感じるかもしれません。
でも、それって天才じゃない限り意外とみんなそんな感じなんですよね。
大事なのは、「なぜ弾けないのか」を整理して、今できることに集中することです。
弾くところを覚えていないのか、早くてついて行けないのか、メンタルなのか・・・。
筋肉なのか・・・。筋肉なんです。そう、筋肉。
理由がわかるだけで、練習はグッと楽になります。
あと筋肉。
楽器は筋肉!(3回目)
それに、そもそも楽器は完璧に弾けなくてもOKです。
今の時代、完璧を目指すならDTMで打ち込みをした方が良いと思います。
不完全を楽しむのが楽器です。
プロならそんな甘いこと言ってられないでしょうけど・・・。
ミスがあっても、指がバタついていても、楽しく最後まで弾けたならそれは立派だと思います。
動画や録音に残してみると、自分の成長にもちゃんと気づけますよ。
僕も初めて投稿した”弾いてみた”動画を今見ると、下手やな〜と思います。
今もまだまだ上手くないですが、ちょっとずつ進歩してる証拠ですね。
出来る様になった未来を妄想して、ニヤニヤしながら楽器を触る。
その積み重ねが、いつの間にか「なんかちょっと上手くなったかも・・・?」に変わっていきます。
昨日よりちょっとだけ上手くなっていれば、満面のドヤ顔でいいんです。
一緒に楽器を楽しみましょう!
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