このページで伝えたいこと
・音の高さと長さを表す「音符」と「休符」
・音が鳴るタイミングと長さの目安になる「拍」
・拍がグループになって展開をつくる「小節」
・小節の中にある拍の数の単位「拍子」
前回、キーの中で使える音同士の関係性について勉強しました。
このページで伝えたいこと・キーの中で使われる音と音の幅を「度数」という・キーの中で使われる音の番号を「ディグリーネーム」という 前回、1曲の中で使える音を決める「キー」についてご紹介しました。 [sitecard subtit[…]
今回は、音の長さやタイミングなどの時間的な要素について勉強していきます。
※今回は曖昧な表現が多くて難しいかもしれません(申し訳ない)。
なので、なんとなく理解できれば問題ないです。
よく分からなくても、なんとかなりますから。。。
以下、本編です。
音の長さを表す「音符」と「休符」
音符って何?
音の高さや長さを表す記号を「音符」といいます。
あのオタマジャクシみたいなやつです。
楽譜にいっぱいいるので、ほとんどの人は見たことがあると思います♪←これのこと
音符が書かれた楽譜は読めなくても、音符の長さは”なんとなく”で良いのでわかるようになっておきたいです。
今回は音符の音の高さは置いておいて、音の長さについて説明していきます。
音符の種類は?
音符には種類があり、最も標準な音符が「4分音符」です。
4分音符の倍の長さが「2分音符」、4分音符の半分の長さが「8分音符」、その8分音符のさらに半分の長さが「16分音符」、その16分音符の半分の長さが・・・と続きます。
2分音符より長い音符として「全音符」があります。これは2分音符の倍の長さ・・・ではなく、「1小節分の長さ」という意味です(小節については後述)。
なので、その曲が何拍子なのかによって変わります(拍子についても後述)。
しかし、多くの曲は4拍子なので全音符は2分音符の倍の長さだと思ってもなんとかなります。そう説明している人もいますし。
3拍子の曲で「全音符」を使うと、その長さは4分音符の3つ分になりますが、
後述する「付点2分音符」の長さも4分音符の3つ分なので、どちらで書くかは人によります。
主な音符の種類と長さの一覧を以下に記載します。
とりあえずは、基準となる「4分音符」と、その半分の長さの「8分音符」は頻繁に使うので、それだけは覚えておいてください。
なんか点が付いてるヤツおるで
また、音符の隣に点が付いているものがあります。
この点を「付点」といい、付点が付いた音符を「付点●分音符」と呼びます。
付点が付いた音符は、音の長さが変わります。
付点が付く前の音の長さに、その半分の長さを足した合計になります。
(つまり付点が付くと音の長さが1.5倍になる)
休符って何?
音が鳴っている時間の長さを表す音符があるので、逆に音を鳴らさない時間の長さを表す「休符」という記号もあります。
長さの考え方は音符と同じなので省略します。以下にまとめた表を置いておきます。
音が鳴るタイミングを整える「拍」「小節」「拍子」
拍って何?
拍(beat)とは、音楽において一定の間隔で認識できるリズムのことです。
曲中で、音が鳴るタイミングや音の長さの目安にするためのものですね。
拍は必ずしも実際に音が鳴るわけではなく、曲の中で感じるものなので少し難しいかもしれません。
音楽では、曲のなかで音が鳴ったり、鳴り止んだりするタイミングにある程度の規則性があります。
そのタイミングの規則性を拍だと思ってください。
拍の速さ(テンポ)は曲それぞれ
拍の速さをテンポといい、だいたいは4分音符を連続させた時に1分間に何回鳴るかで表します。
つまり、拍と拍の間の時間は4分音符1つ分の長さと同じということですね。
テンポの単位はBPM(Beat Per Minute)です。
テンポの書き方は、楽譜の上の方に「4分音符=n」(4分音符のフォントが無い)(nは自然数)と書き、その場合n[BPM]の曲である。となります。
4分音符のフォントが無くて分かりにくいので、画像で表示します。
60BPMの曲の楽譜には、下の画像の様なものが楽譜に書いていると思います。
ちなみに60BPMの曲は、1分間に4分音符が60回連続で鳴らせる速さの曲ということです。
つまり、4分音符の音の長さがちょうど1秒になりますね。
拍も1秒毎に来ます。
60BPMの曲では、8分音符の長さは0.5秒です。2分音符の長さは2秒ですね。
テンポの数字が高い(テンポが速い)曲は、1分間に鳴る音の数が多いので、疾走感がありテンションが上がる様な曲になりやすいです。
テンポの数字が低い(テンポが遅い)曲は、1分間に鳴る音の数が少ないので、ゆったりとした落ち着きのある曲になりやすいです。
小節って何?
一定の間隔で刻まれた拍だけでは、音が鳴るタイミングや音の長さは揃えやすいです。
しかし、それだけでは展開を感じられず、音楽っぽくなりません。
なので、拍を一定間隔ごとに区切り、拍のまとまりを作って展開を生んだものを「小節」といいます。
普段よく聞こえる曲では、拍を4つずつ区切った曲が多いです。
その次に3つずつ区切った曲が多いですね。
曲においては、1〜2小節ごとに小さな展開(コード進行など)があり、
8小節か16小節で大きく展開が変わる(Aメロ→Bメロなど)といった構成が多いです。
拍子って何?
拍がいくつかの数でまとまったものを「拍子」といいます。
「拍がまとまったもの」と言っていますが、そもそも拍は小節で区切られて既にまとめられています。
なので「拍子」という言葉は「1つの小節に入っている拍の数の単位」として使われることが多いです。
例えば、1つの小節に4つの拍があるリズムの曲を「4拍子の曲」と言います。
先程にも書きましたが、普段よく聞こえる曲は4拍子の曲が多いです。
1つの小節に3つの拍があるリズムの曲を「3拍子の曲」といいます。
4拍子の曲よりは少ないですが、こちらもよく使われます。
(余談)独特な雰囲気を作る変な拍子
余談なので折りたたんでます。
表示するにはここをクリックして下さい
ほとんどの曲は「4拍子」か「3拍子」のどちらかだと思います。この2種類が定番の拍子です。
「6拍子」というのもありますが、ややこしいのでスルーします。
たまに5拍子や7拍子のような曲もあります。それ以上の11拍子、13拍子・・・などの曲はあまりありません。
5拍子や7拍子のような「2か3で割り切れない拍子」を変拍子といいます。
また、曲中に拍子が変わることもあります。それを可変拍子といいます。
(余談)拍子はどこに書いてるの?
余談なので折りたたんでます。
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楽譜の一番左に、縦に並んだ数字があります。
それを「拍子記号」といい、その曲の拍子を表しています。
下の画像の様なものです。
変なウネウネの隣に数字が書いていますね。
下が4、上が3ですが、この数字には意味があります。
下の数字が「何分音符を1拍分として使うか」を表しています。
4の場合が多く、たまに8があります。
この場合は4分音符の長さが1拍としてカウントされます。
上の数字が「1小節に何拍あるか」を表しています。
つまり何拍子の曲であるかは、上の数字の通りになります。
この場合は3拍子の曲です。
今回のような4分音符が3つで小節になっている曲を「4分の3拍子の曲」といいます。
数字をそのまま分数として読めばいいですね。
(余談)曲の拍子を見分けたい
余談なので折りたたんでます。
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殆どの曲は4拍子です。
なので、曲を聴いていて「拍」を感じたらその拍を数えてください。
拍を数えて、4つか8つで曲に展開を感じたらだいたい4拍子です。
4つか8つじゃないタイミングで展開を感じたら、だいたい3拍子です。
3拍子っぽいけど、拍を数えて6回ずつぐらいで毎回なにか展開を感じるな・・・?と思えば、6拍子かもしれません。
4拍子か3拍子じゃないなら、だいたい5拍子です。
拍と小節を感じてみよう
色々書いてきましたが、ここで実際に聴いて確認してみましょう。
※音量に注意してください!
①拍を感じない音
まずは、拍を感じない音です。
音の高さはドだけです。
しかし、音が鳴るタイミングと、音の長さに規則性がありません。
というより規則性が無さすぎて気持ち悪いですね。。。
これを、拍を感じるように整えてみます。↓
②拍を感じる音
音のタイミングと長さを一定にしました。
規則性を感じますね。むしろ規則性しか感じません。
これは60BPMで4分音符を連打しています。
この音が鳴るタイミングが拍です。
まだ曲っぽくないので、音の高さを変えてみましょう。↓
③拍を感じる音の「高さ」を変えた
ドレミファソラシド→ドシラソファミレドの往復です(Cメジャーキーですね)。
20mシャトルランっぽくなりました。
音のタイミングと長さは変えていないので、これも音が鳴るタイミングが拍です。
次は音が鳴る長さを変えて、拍と音をズラしてみましょう。↓
④拍を感じる音の「高さ」「長さ」を変えた
音が鳴る長さが変わったので、音が鳴るタイミングも変わりました。
しかし、テンポは60BPMのまま変わっていません。
なので、拍のタイミングは今までと同じです。
拍なのに音が鳴っていない時があると思います。
この様に、拍は必ずしも音が鳴っているとは限らないです。
少し拍がわかりにくかったので、拍のタイミングで太鼓を叩きます。↓
⑤拍を感じる音の「高さ」「長さ」を変えたもの
の拍に太鼓を追加した
拍のタイミングに太鼓を追加しました。
②と③の音源で音が鳴るタイミングと、同じタイミングで太鼓の音が鳴っています。
このタイミングが拍です。
拍のタイミングは変わっていません。
④がわかりにくかった人は、これを聴いた後に④を聴き直すと、拍を感じやすいかもしれません。
しかし、拍は感じられたかもしれませんが、小節は感じられません。
なので拍を4つずつに区切ってみます。
拍を4つずつに区切り、最初の太鼓の音を変えてみました。それがこちら↓
⑥小節を感じてみる
1拍目、5拍目、9拍目、13拍目の太鼓の音を変えてみました。
これで「1〜4拍」「5〜8拍」「9〜12拍」「13〜16拍」の区切りを感じやすいと思います。
この区切りが小節です。
また、この小節は4つの拍で作られているので、これは4拍子の曲というわけですね。
まとめ
音の高さや長さを表すのが「音符」
音を鳴らさない時間の長さを表すのが「休符」
4分音符、4分休符が音の長さの基準になりやすい。
「拍」とは、音楽において一定の間隔で認識できるリズムのこと。
拍の速さをテンポ[単位:BPM]という。
拍がいくつかのまとまりを作ったものを「小節」という。
拍は4つでまとめられていることが多い。
小節の中にある拍の数は「拍子」という単位で数えられる。
4つの拍で出来た小節を4拍子という。
今回で楽典基礎は終了です。
次回からは、楽典基礎で得た知識を元に、作曲に必要な知識を学ぶ作曲基礎(知識編)です。
次回はコチラ
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画像引用元
本ページの画像を制作する際に、音符や休符、ト音記号の画像を拝借いたしました。
この場にてお礼申し上げます。
(おまけ)
いろんな拍子の曲たち
おまけなので折りたたんでいます。
表示するにはここをクリックして下さい。
個人的な趣味全開で、いろんな拍子の曲を紹介します。
4拍子の曲
BUMP OF CHICKEN「天体観測」 (BPM=164)
BUMP OF CHICKEN「アカシア」 (BPM=140)
3拍子の曲
BUMP OF CHICKEN「同じドアをくぐれたら」 (BPM=156)
BUMP OF CHICKEN「銀河鉄道」 (BPM=180)
可変拍子の曲(曲中に拍子が変わる)
BUMP OF CHICKEN「乗車券」 (BPM=198)
Aメロ、間奏:6拍子
Bメロ、サビ:4拍子
BUMP OF CHICKEN「三ツ星カルテット」 (BPM=223)
イントロ、間奏:6拍子
Aメロ、サビ、間奏、アウトロ:5拍子
※拍子やBPMは個人の解釈によって変わる場合があります。
※純粋に間違ってたらごめんなさい。
※個人的な趣味に偏りがある場合があります。
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