このページの内容
・度数は「完全」「長」「短」「増」「減」をつけて詳細を表記する
・2つの音の関係は、よく馴染む完全協和音程、わりと馴染む不完全協和音程、あまり馴染まない不協和音程の3種類
キーの中で使える音同士の幅を度数といいます。
度数は「1度」「2度」・・・と数えますが、更に詳しく数えることが出来ます。
それについて解説します。
度数についての解説はコチラ↓
このページで伝えたいこと・キーの中で使われる音と音の幅を「度数」という・キーの中で使われる音の番号を「ディグリーネーム」という 前回、1曲の中で使える音を決める「キー」についてご紹介しました。 [sitecard subtit[…]
なお、このページはCメジャーキーについて記述しております。
また、度数は以下からは漢数字で表します。
「一度」「二度」・・といった感じです。その方がかっこいいので。
同じ度数で良いのかい?
度数はキーの中での音同士の幅を表す単位です。
ドとドが一度、ドとレが二度、ですね。
同様に、レとミは二度、ミとファも二度です。
ここで思い出してほしいのが、メジャーキーの音の並びのルール(スケール)です。
メジャーキーは基準の音から「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」の並びでした。
キーとスケールについてはコチラ↓
このページの内容・キーを決めれば使える音が決まる・キーは「メジャー」か「マイナー」かで使える音が変わる・主なキーは24種類ある 前回で、音は12種類あることがわかりました。 [sitecard subtitle=前回はコチラ […]
改めて考えると、レとミは全音(半音2つ分)の差がある二度ですね。
しかし、ミとファは半音1つ分の差がある二度です。
つまり、これらは同じ二度でも音の幅が違いますね。
半音1つ分で離れた二度の音を「短二度」といいます(編曲基礎3.3でも書きましたね)。
その対になるのが、全音(半音2つ分)で離れた二度の音である「長二度」です。
この様に、度数が同じでも「半音で数えていくつ離れているか」によって、名前に「長」「短」を付けて区別されます。
次は三度で考えてみましょう。
ドから数えて三度の音はミであり、半音で4つ分離れています。
この様な半音4つ分で離れた三度の音を「長三度」といいます。
レから数えて三度の音はファであり、半音で3つ分離れています。
この様な、半音3つ分で離れた三度の音を「短三度」といいます。
ちなみに、作曲基礎2.2で「メジャーコードかマイナーコードかは三度の音が半音でいくつ分離れているかで決まる」と書きました。半音で3つ分離れていればメジャーコード、半音で4つ分離れていればマイナーコードでしたね。
つまり言い方を変えると、長三度を重ねていたらメジャーコード、短三度を重ねていたらマイナーコードです。
音楽では、メジャーを日本語にすれば「長」、マイナーを日本語にすれば「短」です。
半音の幅で変わる度数の種類は?
では、もし#や♭が付いて半音の幅が広がった時、どの様な名前になるのでしょうか?
ドから数えてミは長三度です。
そのミが半音高くなって「ミ#」となったとしましょう。
するとドから数えて「ミ#」は三度でありながら、半音で5つ分離れています。
この様に、半音で5つ分離れた三度の音を「増三度」といいます。
次に、レから数えてファは短三度です。
そのファが半音低くなって「ファ♭」となったとしましょう。
するとレから数えて「ファ♭」は三度でありながら、半音で2つ分離れています。
この様に、半音で2つ分離れた三度の音を「減三度」といいます。
要するに、長より半音高いのが増、短より半音低いのが減です。
音楽では、増を英語にすれば「augment(オーグメント)」、減を英語にすれば「diminish(ディミニッシュ)」です。
同じ音でも呼び方が違う!
「レから数えてファ♭は減三度」とさり気なく書きましたが、ファ♭はミと同じ音ですね。(異名同音:エンハーモニックといいます。かっこいい。)
レから数えて「ミ」は二度で、半音2つ分離れているので長二度です。
レから数えて「ファ♭」は三度で、半音2つ分離れているので減三度です。
こんな感じで、ミとファ♭の様に同じ音であっても、「どういった音であるか」の定義が変われば、数え方と度数が変わります。
つまりは「その音」を「ミ」とするなら長二度であり、「ファ♭」とするなら減三度です。
(ミ#とファなども異名同音なので同様に考えられます。)
ということは、楽典的に厳密に定義するとミとファ♭は違う音ということですね。
まぁ結局、鳴る音の高さ自体は同じなので、普通に作曲する分にはそれほど気にしなくても問題ありません。
これがズボラ音楽理論じゃい!
でもコードの機能を考える時や、楽譜に書く時などはちゃんと考えた方が良いです。
ここでは詳細は書きませんが、一般的な音楽は「平均律」というルールによって12種類の音が定義されています。その定義ではミとファ♭は物理的に同じ音です。
平均律以外の、例えばオーケストラなどで使われている「純正律」では、ミとファ♭は物理的に違う音として定義されたりしています。
長短ではない完全音程
次は四度で考えてみましょう。
ドから数えてファは四度で、半音で5つ分離れています。
半音で5つ分離れた四度の音を「完全四度」といいます。
完全四度に#がつくと「増四度」となります。
ドから数えてファ#ですね。
完全四度に♭がつくと「減四度」となります。
ドから数えてファ♭ですね。
※ミじゃなくて、あくまでもファ♭です
「完全」と付いている音に#や♭がついた時は「増」や「減」になります。
また、「完全」と付いている音は「長」「短」にはなりません。
同様に「長」「短」と付いている音は「完全」にはなりません。
「完全」と「長短」はどちらかしか付かないんですね。
つまり、完全四度は存在しますが、短四度や長四度は存在しません。
同様に、長二度や短三度は存在しますが、完全二度や完全三度は存在しません。
完全と長短は何によって決まるの?
では、「完全」が付くか「長短」が付くかは、何によって決まるのでしょうか?
答えは「度数によって完全か長短のどちらが付くか決まっている」です。
一度(同じ音)、四度、五度、八度(1オクターブ上の音)は「完全」が付きます。
これらを「完全音程」といいます。
完全音程の4つ以外の二度、三度、六度、七度は「長短」が付きます。
まとめると以下です。
三全音についてはコチラ↓
このページの内容・楽器を増やして、音を少し豪華にする・よくある不協和「短二度」「三全音」・コーラス(ハモリ)の追加・編曲前後の聴き比べ 前回までで、ドラムとベースが完成しました。 [sitecard subtitle=[…]
協和音程と不協和音程
2つの音を同時に鳴らした時、それらの関係によって、音の交わりの良さが変わってきます。
まず、完全音程である「完全一度」「完全四度」「完全五度」「完全八度」の関係は、完全協和音程といいます。
これらは同時に鳴らした時、良い感じに交わります。
次に「短三度」「長三度」「短六度」「長六度」の関係は、不完全協和音程といいます。
これらは同時に鳴らした時、そこそこ良い感じに交わります。
最後に「短二度」「長二度」「短七度」「長七度」の関係は、不協和音程といいます。
これらは同時に鳴らした時、うまく交わりません。
「三全音」も不協和音程として扱われます。
作曲していて「この部分の響きが良い!」「この部分の響きが微妙・・・」という時に、参考になるかもしれません。
実際に聴いてみる
完全協和音程
完全一度(ド→ド)
完全四度(ド→ファ)
完全五度(ド→ソ)
完全八度(ド→ド)
不完全協和音程
短三度(ド→ミ♭)
長三度(ド→ミ)
短六度(ド→ラ♭)
長六度(ド→ラ)
不協和音程
短二度(ド→レ♭)
長二度(ド→レ)
短七度(ド→シ♭)
長七度(ド→シ)
三全音(ド→ソ♭またはファ#)
まとめ
度数が同じでも、半音でいくつ離れているかによって呼び方が変わる
一度、四度、五度、八度は「完全」がつく
二度、三度、六度、七度は「長」「短」がつく
「完全」または「長」「短」の音程が、さらに半音広くなった場合「増」「減」となる
完全一度、完全四度、完全五度、完全八度の関係を「完全協和音程」という
短三度、長三度、短六度、長六度の関係を「不完全協和音程」という
短二度、長二度、短七度、長七度、三全音の関係を「不協和音程」という
画像引用元
マッスルプラス
https://freephotomuscle.com
目からマッチョを補給して筋トレのモチベーションを上げています。
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