9曲目「風月の調べ」を投稿しました。
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「ボカロ曲を100曲作ったら作曲上手くなる説」をやっていますので、あと91曲・・・。
先日、ボカロPデビューしました! https://youtu.be/lHtLu7J7J_w?si=ecbaDS6HBoNYs593 んで、他の人の曲とかと聴き比べて思ったことがあるのでまとめてみます。 俺ってマジで才[…]
曲の概要
この曲は「ボカコレ2024冬」に投稿した曲です。
曲のコンセプトは「AIの活用」「和ロック」「IRファイルやアンシミュのお試し」「前曲と似たコンセプト」「マイナーキー」「ベースを2つ使う」。
歌詞のコンセプトは「疎外感」です。
前の曲(イルミネイト)と似たコンセプトで歌詞を書いてみる試みです。
曲名は、ChatGPTに頼んで考えてもらいました。
それで「風雅の調べ」がカッコいいので、それにしようと思いました。
が、その曲名に沿った歌詞が思いつかなかったので、似たような「風月の調べ」にしました。
前に作った和風曲は「乱舞の調べ」なので、偶然にも”調べ”シリーズが生まれました
6曲目「乱舞の調べ」を投稿しました。 ニコニコ動画(無色透名祭) 乱舞の調べ / 初音ミク YouTube https://youtu.be/HIYm69Mx7qA?si=mdcX5n_fYFyjf5Pk […]
学んだ点や要素メモ
・キーはG#m、テンポは185BPM、音域はA#2〜G#4、トラック数は25
和風の曲ってマイナーキーが合いそうなのでマイナーキーにしました。
・一番のコンセプトは、「AI等の作曲支援ソフトの活用」です。
作曲ペースの向上と、新しいインスピレーションを得ることが主な目的です。(詳しくは後述)
・キーをAmで作曲し、-1トランスポーズしたのでG#mとなりました。
・ギターは半音下げチューニングのパワーコード、使用ギターはBacchus GS-001、リアPUです。
2トラックを左右にパン振りました
・本当は改造したSELDER ST-16を試してみたかったんですが、歪ませるとどうしても高音域が強くキンキンする、かつノイズが大きかったのでやめました。
なのでリアPUがハムバッカーのGS-001で録りました。
・和ロックを作ってみたかったんです。
以前に作った「乱舞の調べ」も和ロックを作りたかったんですが、和風過ぎてロックじゃなくなったのでその改善を試しました。
具体的には、和風の曲にロックを入れようとして失敗したので、ロックを基準に和楽器を入れてみました。
・以前の曲からずっとずっとギターの音作りが満足にできないので、キャビネットのIRファイルというデータを試してみました。
IRファイルとは、アンプのキャビネットの響きをデータ化してシミュレーションできるデータで、これにより音が少しリアルになるそうです。
右にパンを振ったギターに試しましたが、たしかにちょっと良くなった気はします。
・左にパンを振ったギターには、アンプシミュレータプラグインの無料版を使ってみました。
音作りは格段に良くなったと思いますが、歪みのコントロールがあまり上手くいかず、ちょっと歪ませすぎました。
・ギターはパワーコードなので、それに沿って薄くベースを打ち込み、低音域を強化しました。
曲を支えているベースとは別の音階なので、この曲にはベースが2つ使われています。
・歌詞のコンセプトは、一つ前に作り同じボカコレに応募した「イルミネイト」と同じ”疎外感”です。
同じコンセプトを使い回せば、表現力や語彙を鍛える練習に出来そうだったからです。
AIの活用について
今回の一番の目的は「AIの活用」です。
AIによって制作を効率化したり、新しい発想を得たりするのが目的です。
可能な限りAIを活用してみて、それでどのような曲になるのかを試してみました。
うぇい
今回使用したソフトは「Orb Producer Suite 3」というプラグインと、Logic Proの「Drummer」機能です。
また、ミックスとマスタリングはいつも通りiZotopeの「Neutron」や「Ozone」ですね。
作詞にはChatGPTを使ってみたかったんですが、イマイチ良いのが作れませんでした。
なので、歌詞はいつも通り自分で書きました。
さてさて、曲のなかでAIにて作成した主な項目は以下です。
・コード進行、コードの打ち込み(Orb chords)
・ベースライン(Orb Bass)
・アルペジオ(Orb Arpeggios)
・メロディ(Orb Melody)
・ドラムパターン(Drummer)
ただ、AIに作ってもらったものをそのまま採用した訳ではなく、流石に自分で手を加える必要はありました。
・コード進行、コードの打ち込み(Orb chords)
→コード進行の修正、ボイシングの変更
・ベースライン(Orb Bass)
→オクターブの変更、ベースラインの調整
・アルペジオ(Orb Arpeggios)
→ベロシティの調整、一部改変
・メロディ(Orb Melody)
→参考程度にほぼ全部作り直し
・ドラムパターン(Drummer)
→フィルの追加、シンバル類の調整、バスドラムは全部作り直し
大まかにはAIで作ったものを活用しましたが、フィルなどが気に入らなかったので追加したりしました。
特にメロディはあまり参考にならなかったので、音程だけはある程度参考にしましたが、実質ほぼ作り直しました。
また、ドラムも特にバスドラムが思った通りにならなかったので、バスドラムだけは全部自分で考えました。
動画には載せてないので、コード進行メモはここに置いておきます。
前奏 間奏
Am F G Em
Am F G Em Am
Aメロ
Am F Dm C
Am Em Dm G
Bメロ
G Am/E Dm F
Am C G C
サビ
Am G C F
Am F C G
Am G C F
Am F C G Am
・・・とまぁ、要するにAIのポン出しを基に自分で手を加えて曲にしたわけですが、イチから考えるよりは遥かに早く完成したと思います。
実際に一つ前の曲「イルミネイト」は1ヶ月くらいかかりまして、それを完成させた直後の何のアイデアも無い状態から作曲を開始したにも関わらず、1週間くらいでほぼ形になりました。
僕にしては割と早かった気がします。
もっと早く作る人もいっぱいいるでしょうけども・・・
そこから作詞に2日位かかり、合計で多分10日くらいでほぼ完成しましたね。
各ツールの使用方法にまだ慣れてないので、慣れればもっと爆速で作曲できるんじゃないかと思います。
課題
言うほど和ロックなのか?
和ロックを目標に作ったんですが、果たしてこれが和ロックなのか分からないです。
もっとギター感があった方が良いんでしょうが・・・それについては以下に。
ギターの音作りがやっぱり良くない
ギターの音作りがあまりにも上手くいかず、ミックスの際にギターの音を小さくしないと非常にノイジーでした。
ですが今以上に音を小さくすると、今度はロック感が薄れてしまいますので、悩みました。
ゲインを下げると、音がショボくなり、またロック感が薄れます。
ちょっとこれ以上時間をかける訳にはいかないので、妥協しました。
僕は基本的にLogic Proに付属のエフェクターとアンプシミュレータで戦ってきました。
アンプシミュレータ系の有料プラグインを持っていないからです。
今回は無料のアンプシミュレータを試してみたり、IRファイルを試してみたんですが、無料で出来ることに限界を感じてきました。
というのも、アンプシミュレータの体験版的なプラグインを使ってみたところ、露骨に音が良くなった気がしたんです。
Logic Proのアンプシミュレータ(Amp Designer)は、クリーンやクランチはイケるんですけども、ゲインを大きくしたときの歪み方が好みじゃないんですよね・・・。
デジタル感が強いというか、音質が悪くてガビガビと歪んでいるだけの様に聴こえる感覚なんです・・・。
イコライザーなどもイジって試行錯誤したんですが、今の僕には手に負えませんでした。
そろそろアンプシミュレータプラグイン買うかぁ・・。
間奏が単調
間奏はギターでいきたかったんですが、やはり音作りが上手くいかず・・・。
結局、前奏と同じ笛でいきました。
できれば、間奏は前奏とは違うメロディを採用したいですね。
曲を印象付ける手法としては、前奏と間奏のフレーズを同じにする手もあるでしょうが、あまりやりすぎると面白くないですので。
誤字が見つかる重大なミス
メモ帳にて歌詞を考えた後で、それをPiapro Studioで打ち込んでいるのですが、打ち込む際に誤字が多く、想定していた通りの歌詞になっていない箇所が複数見つかるトラブルが動画制作時に見つかりました。
Logic Proで書き出す前に、特にミックスの時とかは何度も聴くので、その時に気づけば修正できたんですが・・・誤字を見つけたのが動画を作り終えたあとの確認作業の時なので時間的にも精神的にもしんどく、もう修正しない方向にしました。
なので、Piapro Studioに間違って打ち込んだ方の歌詞を正とし、それに合わせて動画に歌詞を表示しました。
要するに、誤字した方の歌詞を正しいと定義しました。
疲れてますね・・・。もっとちゃんと確認作業をしましょうか・・・。
総評
今回は可能な限りAIを活用してみるというコンセプトで曲を作ってみました。
自分でイチから考えるよりは時短できると思いますが、AIに頼りすぎると実力は付きづらいでしょうし、なにより楽しさが減ります。
特にメロディ。今回はAIで考えたメロディをなるべく活かそうとしましたが、結局ゴッソリ変えて別物になっちゃいました。
その過程で「メロディは自分で考えた方が楽じゃね・・・?」と思うこともあったので、作曲支援AIの使い方についてはもっと吟味していきたいですね。
また、ギターの音作りについては結構限界を感じたので、アンプシミュレータの購入を検討しようかな。
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