4曲目「Trick nor Treat」を投稿しました。
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「ボカロ曲を100曲作ったら作曲上手くなる説」をやっていますので、あと96曲・・・。
先日、ボカロPデビューしました! https://youtu.be/lHtLu7J7J_w?si=ecbaDS6HBoNYs593 んで、他の人の曲とかと聴き比べて思ったことがあるのでまとめてみます。 俺ってマジで才[…]
曲の概要
季節的な曲を作ってみたくなり、時期的にハロウィンやなぁということで、ハロウィン的な曲を目指しました。
曲のコンセプトは「ハロウィン」「マイナーキー」「ドリアンモード」「ノンダイアトニック」「転調」「メロ先」。
詳しくは事項で掘り下げます。
歌詞のコンセプトは「Trick nor Treat」。そのままですね。
ハロウィンといえば? → 「Trick or Treat」 → orがあるならnorもあるよな → 「Trick nor Treat」 → 最近のハロウィンってコスプレワイワイ大会で別にトリックもトリートもないよね → そもそもハロウィンって何の祭りなんやっけ?
って感じで歌詞を考えました。
ハロウィンの起源は古代ケルトによるらしく、本来は新年の始まりを告げる祭りでもあり、夏の豊作を祝い、更に死者の魂が現世に帰ってくる日だとされていたそうです。
盆と正月が一度に来た的な感じでしょうかね。
学んだ点や要素メモ
・まず、この曲の作曲手順は結構変則的でした。
①サビのメロディをつくる
②サビのコード進行を作り、ドラムとベースを足す
③Bメロのコード進行を作り、ドラムとベースを足す
④Aメロのコード進行を作り、ドラムとベースを足す
⑤イントロのコード進行を作り、ドラムとベースを足し、最後にメロディを作る
⑥Aメロ、Bメロのコード進行を作る
サビを最初に作り、それに繋がるBメロを作り、さらにそれに繋がるAメロを作る・・・といった感じで、サビから逆算して作ってみました。
というのも、「Trick nor Treat」というフレーズを思いついたときに、それをこの曲の中心にしたかったので、サビの始まりは”タン・タン・タン”という同音3連打かつ歌詞は「Trick nor Treat」にしようと決めてから作ったからです。
印象に残るフレーズを狙う試みです。
・かつ、ハロウィンは古代ケルト由来ということで、ケルト=ドリアンモードという安直な発想からドリアンモードでサビを作ろうと試みました。
最初はDドリアン(音的にはCメジャー、またはAマイナー)でメロディを作り、それに合うコードをAマイナーキーから探しました。
メロディが出来たら、最高音をA4〜C5くらいに設定したくてキーを上げると、F#ドリアン(音的にはEメジャー、またはC#マイナー)くらいがなんかいい感じだったので、それに決定しました。
そして、サビをF#ドリアンにしたのなら、サビ以外をF#マイナー(F#エオリアン、音的にはAメジャー)にて両者の響きの違いを感じようとするとともに、サビでモードチェンジ(かっこいい)することによって場面の転換を表現する試みです。
・サビはF#ドリアンなので、最初のコードはF#mにしました。
んで、メジャーキーならBメロからサビにかけてドミナントモーションを使えばサビ感を演出しやすいんですが、マイナーキーではではドミナントモーションの動きをしづらいので、似たような半音の動きを使ってサビ感を演出しました。
具体的には、Bメロの最後を半音下のFm6の転回型にしました。ノンダイアトニックコードなので、ちっちゃい転調です。
ただ、急にノンダイアトニックコードを使うと違和感が大きい可能性がありますので、構成音がFm6の半音隣のコードで作られたA6をFm6の前に置きました。
まとめると、以下の図です。
この部分だけちょっと不思議な響きがすると思います。
その時のメロディは、コードの構成音を半音ずつ移動する形(ミ→ファ→ファ#)にしました。
また、これとほぼ同じコード進行をサビの真ん中らへんでも入れてます。
課題
・上の画像にも少し見えてますが、サビの「Trick nor Treat」は日本語で打ちました。
(2番以降のTrick and Treat、Trick or Treatも同様)
初音ミクV4Xには英語音源があり、それで打ち込むと結構ネイティブっぽい発声で歌ってもらえるのですが、声の感じが日本語音源と少し違う様な違和感を感じました。
なので、日本語で「とり くのあ とりー とぅ」と入力して妥協しました。
歌詞をつければ、聞き手が補完してくれることを願う形です・・・。
→出来れば英語歌詞は英語音源の方が良いのかも。
・マイナーキー、ドリアンモードを意識した曲ですが、メロディの着地はメジャーキーに平行調転調した様な感じになってしまいました。
※平行調については以下をご参考ください。
このページの内容・曲中にキーを変えることを「転調」という・転調先にしやすいのは、転調前のキーと似た音から音階を成している「近親調」である・転調する直前に前フリをしておくとエモい 作曲する際は、まずは曲のキーを決めます。 しかし[…]
具体的には、AメロはF#マイナーキー的なコード進行にしたのですが、メロディの終わりは平行調であるAメジャーキーの様にAに着地します。
サビはF#ドリアンを意識したのですが、構成する音が同じのEメジャースケールの様に、メロディはEで終わります。
何故こうなったかと言うと、その方が着地感がありしっくり来たからです。
→マイナーキーっぽく、ドリアンモードっぽくするならメジャースケールっぽい終わり方はやめた方が良いかも?
または、ハーモニックマイナーやメロディックマイナーを一時的に使ってみるとか・・・。
・ギターがサビだけ。しかもパワーコード。
→出来ることだけやってても練習になりません。もうちょっと挑戦すべし。
・前奏、間奏が全く同じ。
→フレーズを印象づけるという点では有効。
ただし飽きも早そうなので、2回目の間奏の時は違うフレーズにした方が良かったかも?
総評
マイナーキーとドリアンモードを使って、さらに転調もした割には違和感なくまとめられたとは思います。
この2つの使い方が分かれば、色んな曲調にチャレンジしてもとっ散らかることなく、ある程度まとまったものに出来るかもしれません。
また、怪我の功名というかマイナーキー的なコード進行にメジャーキー的なメロディを乗せてもそれなりにいけそうだと感じました。
ハロウィンっぽさもある程度演出できたとは思いますし、個人的には得るものが多く非常に勉強になりました。
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