新しいテニスラケットを購入しました!
ダンロップが2025年1月11日にテニスラケットSXシリーズの新作を発売しました。
今回はそのSXシリーズの最軽量モデル「SX300LITE」を購入したのでレビューをしてみます。
僕はテニスの頻度は月2〜4回くらい、テニス歴は2年足らずの初級者です。
なぜSX300LITEにしたの?
まず、僕が今使用しているラケットは「ダンロップ REVO CV3.0」です。
REVO CV3.0は、ダンロップが2018年に発売したスピン系のラケットですね。
◆REVO CV3.0の主なスペック◆
フェイス面積:100平方インチ
重量:300g
バランスポイント:320mm
ストリングパターン:16×19
変幻自在のスピン系ショットで緩急のあるボールを打ち、高弾道で弾むボールを前後左右に打ち分けて翻弄して戦うスタイルを想定して作られたラケットだそうです。
スペック的にはいわゆる「黄金スペック」に分類される、どんなプレーでもオールラウンドにこなせる万能なスピンラケットですね。
現在は廃盤であり、後継モデルがSX300です。
僕の「ダンロップが好き」「黄色が好き」「スピンをかけたい」という要求にマッチし、標準的な仕様である黄金スペックなのでドンピシャで選びました。
ただ、このラケットの個人的な不満が「長時間使用すると重くて疲れる」という点です。
重量は300gでバランスポイントは320mmという標準的なスペックで特段重くはないのですが、僕はスピンをかけてブンブン振りたいので結構しんどいんですよね。
試合で強くなるより、楽しく消費カロリーを増やすのが目的になっていますね・・・。
スタイル的にもネットプレーの方が得意なので、ラケットヘッドが軽い方が良いというのもあります。
そんな理由があるので、僕のREVO CV3.0は取り回しを良くするためにバランスポイントをグリップ側に寄せるカスタマイズを施しました。
改造内容については、以下の月報で簡単に書いています。
2024年11月報です・・・。 11月にやったこと 「弾いてみた」動画の作成 まだまだ楽器練習ですね。 ゲルドの谷(ゼルダの伝説 時のオカリナ) https://youtu.be/WDSGsz6an5U […]
カスタマイズしてかなり好みに近づいたのですが、重量が増加したので2時間以上のプレーでは疲労によりパフォーマンスが大きく落ちるという弱点が生まれてしまいました。
消費カロリー的には今のままで良いんですけども、実力的に周りについていけなくなってきたんですよね・・・。
後半でパフォーマンスが落ちるのなら、やっぱ軽いラケットの方が自分には合ってるかもかなぁ・・・。
と思っていたところ、ダンロップが新作ラケットを発表しました。
それが、REVO CV3.0の後継となるSXシリーズの第三世代となるモデルだったのです。
以前、第二世代のSX300は打たせてもらったことがあるのですが、REVO CV3.0と比較して使用感にほとんど違和感が無いにも関わらず、スピン量が1段階進化したようなボールが打てて驚いた覚えがありました。
さすが後継モデル・・・と思いましたね。
なので、SXシリーズの軽量タイプなら今の自分の理想に近いラケットなのではないか?と思い、購入しました。
また、REVO CV3.0をカスタマイズして分かったのですが、重量増加のカスタマイズは簡単でも、軽量化のカスタマイズは現実的ではないのです。
であれば、最初から可能な範囲で軽量なモデルを購入し、好みに応じて重量を追加してバランスを整えるのが最も合理的ではないかと考えました。
SX300LITEとREVO CV3.0のスペック比較
REVO CV3.0からSXシリーズ(第一世代)になった時に、弾道補正機能というものが搭載されました。
弾道補正機能とは、ラケットのセンターからズレた部分にボールが当たった時に、ネットやアウトのミスを補正してくれる機能です。
※ダンロップ公式より引用:https://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2019/sp/2019_s97.html
SXシリーズ(第二世代)に至っては、公式リリースに以下の(かわいそうな)図がありました。
REVO CV3.0ならネットを超えない打球でも、SXシリーズ(第二世代)なら余裕でコートに入るらしいです。
僕のREVO CV3.0が晒し者にされている・・・。
さすが後継モデル・・・。
そんな弾道補正機能もSXシリーズ(第三世代)で更に強化され、その他スピン性能や面の安定感も世代を経るごとに強化されているので、もうシンプルな性能ではREVO CV3.0とは別物レベルで進化しているでしょう。
その他の変更点などについては、以下の公式ウェブサイトをご確認下さい。
弾道補正機能を極めた、勝ち切る攻撃力を発揮する、快適なスピンラケット…
そんなSXシリーズ(第三世代)の中で最軽量モデルが、僕が購入したSX300LITEです。
◆SX300LITE(第三世代)の主なスペック◆
フェイス面積:100平方インチ
重量:270g
バランスポイント:330mm
ストリングパターン:16×18
REVO CV3.0のカタログスペックと比較すると、SX300LITEは以下の特徴を持っています。
・フェイス面積:同じ
・重量:30g軽量
・バランスポイント:10mm先端寄り
・ストリングパターン:横糸が1本少ない
厳密には、僕のREVO CV3.0はカスタマイズして重量増加&トップライト化したので、SX300LITEとの変化は更に大きくなっているでしょう。
SX300LITEは理論上最強のラケット
さてさて、僕にとってSX300LITEが最強のスペックを持つラケットであるということを”超”論理的に証明してみせます。
①軽量なので最強
物体が回転運動をする際に生じる運動エネルギーをE、物体の重さをm、回転運動の中心から物体までの半径をr、角速度をωとすると
E = 1/2 × mr2ω2
だったような気がします。しらんけど。
つまり、ボールを強く打つための要素はラケットの「重量m」「長さr」「速さω」を大きくすることです。
ただ、ここで注目すべきは長さrと速さωで、上記の式ではこれらが大きくなるとその効果は2乗となります。
つまりラケットを重くするより、長くするor速く振る方が強化幅が大きい説
つまり、たとえラケットが軽く(mが小さく)なっても、ラケットを長く(rを大きく)、振るスピードを速く(ωを大きく)することが出来れば、結果的に強いボールが打てる(Eが大きくなる)という考えです。
ただ、ラケットの長さはどれもだいたい同じなのでrを変えることは難しい。
であれば、ωを大きく出来る(速く振れる)ラケットを選ぶ事こそが最強への道です。
だいたいの人は重いより軽い方が速く振れるので、軽量ラケットが最強・・・①です。
②ストリングパターンが粗いので最強
REVO CV3.0や他のSXシリーズ(300、300ツアー、300LS)は16×19ですが、300LITEは横糸が1本少ない16×18となっています。
横糸が少ないと物理的にラケットの目が粗いため打球時のストリングの”たわみ”が大きくなりますね。
それにより、パワーとスピン量が向上するメリットと、コントロールが落ちるのとストリングが切れやすくなるデメリットがあるらしいです。
僕くらいの初心者レベルであれば、パワーやスピン量は多ければ多いほど良いでしょうから、ストリングパターンが荒いメリットは大きな恩恵をもたらすと考えます。
デメリットとして、ボールのコントロール性とストリングの耐久性の低下がありますが、それをカバーするためには頭を使えばいいのですよ。
・そもそも精密なコントロールをする実力が僕にはない
・そもそも精密なコントロールを必要とするレベルの相手には勝てない
・ストリングを切るほどのストロークを僕は持っていない
と開き直ることにより帳消しに出来ます。
かしこい
つまりストリングパターンの粗いラケットは、僕にとってはメリットしかないので最強・・・②です。
③ダンロップなので最強
2021年のATPツアーにおいては、78大会中34大会でダンロップのボールが使用された模様で、シェア率は43.5%で世界トップだったそうです。
参考:https://sports.dunlop.co.jp/tennis/box/20211112102947.html
日本国内においても、標準的なテニスボールは練習用のSt.JAMES、試合用のFORTはいずれもダンロップ製です。
つまり「ボールといえばダンロップ」と言っても過言ではないでしょう。
もちろんタイヤもダンロップ良いですよ
シェア率トップのダンロップは、他企業よりテニスボールの知見があると予想されます。
ボールを中心として繰り広げられる球技というスポーツにおいて、そのボールを知り尽くしているということは、そのスポーツを知り尽くしているも同然でしょう。
そして、日本で最も普及しているテニスコートといえば・・・?
そう、砂入り人工芝でおなじみ「オムニコート」ですね。
その「オムニコート®」は、住友ゴム工業株式会社の登録商標なんです。
そもそも「ダンロップ」は、住友ゴム工業株式会社が展開しているブランドですね。
つまり、「ボールといえばダンロップ」だけでなく「テニスコートといえばダンロップ」と言っても過言ではありません。
日本のテニス業界は、ダンロップ前提で成り立っているのでしょう。
そんな、ボールとコートの両方で日本のテニス業界を大きく支えている、いわばテニスを知り尽くしたダンロップがラケット”も”作っているわけですよ。
すなわち最強です。
なので、テニスのスペシャリストであるダンロップが作ったラケットが最強・・・③ですね。
証明完了
①②③より、「軽量」「ストリングパターンが粗い」「ダンロップが作った」を満たすSX300LITEが最強のラケットであることが“超”論理的に証明できました。
反論「LXシリーズの方が最強」
僕のこの完璧な理論に対して、無謀にもひとつ反論が上がりました。
その理論だと「SX300LITEより軽量」「ストリングパターンがSX300LITEと同じ」「ダンロップが作った」を満たすLXシリーズの方が最強では?
これについて、論理的に反論します。
黙れ(ドン)
黄色い方が好きやもん
はい完璧。
・・・あれ、もうひとつ反論が上がりましたね。
SXシリーズ(第三世代)はどちらかというと緑では?
これについて、論理的に無視をします。
実際に打ってみる
まぁ僕がどんな完璧なクソ理論を展開したとしても、実践を伴わなければ机上の空論でしょう。
ここは実際にテニスしてみて感想を書きます。
今回のガットは、エクスプロッシブ・バイトの1.27mmを46ポンドで張っています。
あくまでも、初級レベルのプレーヤーによるインプレです。
ストローク
軽くて非常に振りやすく、スピンがものすごくかかります。
いつもと同じ感じで打っていたんですが、エッグボール気味になってバウンド後に加速するくらいスピンが掛かっていると言ってもらえました。
片手バックハンドは感覚的にまだしっくり来ていませんが、しっかりと振っていけばスピンの掛かったボールは打ちやすそうな感じでした。
欠点としては、弾道補正機能があるとはいえ270gと軽量なラケットですから、スイートスポットを外した時にボールに撃ち負ける感覚は若干ですがありました。
それこそ弾道補正機能の本領発揮なのか、相手コートに返すことは出来ましたね。
あとは、スピンがよくかかる反面、スピンをかけないと飛びすぎてアウトになる感じもありました。
しっかりと振り抜いていく必要があるラケットかなぁと思います。
ボレー
SX300LITEはバランスポイントが330mmであり、重心が標準よりラケット先端に寄っている、いわゆるトップヘビーなラケットです。
しかし270gなので軽く非常に取り回しが良いため、ネットプレーがもの凄くやりやすいです。
僕はソフトテニス出身なのでボレーも結構ラケットを振っちゃうんですが、軽いのでむしろ積極的にラケットを振って強いボレーを狙いやすいです。
ソフトテニスの感覚に近く振れるので、ネットプレーが更に楽しくなりました。
サーブ
スピン量が多いので、変幻自在なサーブが狙えます。
いつもと比べてもスライス系はかなり曲がりますし、スピンサーブは大きく落ちて高く跳ねました。
ダブルフォルト率は低くなったと思います!
ただ、サーブのスピード自体は若干控えめな感じでした。
やはりラケット自体が軽いので、そこはある程度仕方がないのかと思います。
フラット系ではなく、回転系のサーブを主体とする僕みたいな人には良いですね!
スタミナ
4時間プレーしたのですが、いつもより腕の疲労感がかなり軽いです。
僕みたいな社会人週末テニスプレイヤーにとっては、軽いラケットの方が数時間のテニスでもパフォーマンスが落ちづらいんでしょうね。
黄金スペックはそれなりのテニスプレーヤーにとっては黄金のスペックなのでしょうが、僕くらいの実力だと軽いラケットの方がトータルで高いパフォーマンスを維持できるのかと思います。
まとめ
REVO CV3.0と比較した、個人的な感覚をまとめます。
◆SX300LITEの利点
・全てのスピン量が増大した
・取り回しが良く、ネットプレーが楽しい
・体力的にも楽なので、パフォーマンスは長時間維持できる
◆SX300LITEの弱点
・スイートスポットを外すと若干打ち負ける気がする
・ボールに与えるスピードやパワー感は少し落ちた
・黄色というより緑になった
総合的に満足です。
REVO CV3.0の三世代後継ラケットの軽量モデルということもあり、使用感に大きな違和感もなく乗り換えられて非常に満足しています。
まだ1日しか使っていないので、僕のプレーがラケットに合わせきれていない部分はあります。
それでも全体的なパフォーマンスは向上した感じがありましたので、もう少し慣れるとさらにポテンシャルを発揮できると思いました。
色んなガットも試してみたいですね。
もっと上手くてフィジカルがある人ならSX300やSX300ツアーの方が良いんでしょうが、僕にはSX300LITEくらい軽いラケットの方が合っているのかもしれません。
REVO CV3.0と比較しても、全体的なプレーのレベル(特にスピン量)が一段階進化したような感覚がありますので、本当に買ってよかったと思いますね。
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